大学院で何をするのか

本学情報科学科の場合、学部では3年生まで主に講義や演習を受けて、 4年生から研究室に配属になります。
本学に限らず、多くの大学の情報科学系の学部・学科において、 研究室配属の時期は多少違えど、大筋では同様なカリキュラムが構成されます。

お茶大における情報科学の【6年間】


研究室に配属になると、各自それぞれの研究課題に取り組み、 究極的には世界中の誰もがまだ達成していない新しい研究成果を目指して日々を過ごします。
そしてその研究成果をもって、本学の卒業や修了に必要な卒業研究・修士研究・博士研究の単位にするだけでなく、 学会などの場所で発表する機会をもちます。
これによって皆さんは、自分だけの研究成果を社会に公開する機会を得ます。
その場所は国内にとどまらず、海外に進出する機会も多々あります。

言い換えれば、情報科学系の学部・学科における学生生活は、 ともいえます。

つまり、学部で就職してしまったら、学生生活の本番は1年間しかない、 とも言えます。
せっかく高校卒業まで一生懸命勉強して大学に入ったのに、 その本番が1年間しかない、って寂しくないですか?

社会的なニーズの高まり

情報科学系の学部・学科に限らず、理工系学部では多くの学生が大学院に進学します。
1997年3月の国会参議院文京委員会では既に、 と答申されています。
さらに近年では情報科学系の技術職において、 大学院出身者しか採用されていない職場も増えており、 情報科学系の技術職に求められる専門性はますます高まっているといえます。

一方で近年、女性の社会進出は非常に高く望まれています。
2010年12月に閣議決定された第3次男女共同参画基本法では、 が強い目標となっています。

以上のことから、情報科学系の技術職において、 より多くの女性が大学院に進学することが期待されている、 ということがご想像いただけますでしょうか。

本学情報科学科の 進路状況のページ にも、 本学は情報通信業界への就職において非常に有利であることが示されています。
その中でも、情報科学科からの大学院進学者の就職状況はさらに別格です。
このことからも、情報科学系の技術職において、女性の大学院進学者が期待されていることがおわかりかと思います。

大学院進学から就職

大学に入学してからの学びで、社会に出てから本当に役に立つことは、 学術的な知識や経験だけではありません。
むしろ、研究室に配属になってから身につける様々なスキルこそ、 より多くの卒業生にとって本当に役に立つスキルであろうと考えます。
例えば などは、まさに研究室に配属になってから身につけるスキルであると考えます。

一方で多くの企業では、就職活動時、あるいは入社直後の新人研修時に、 職種や配属先を決定します。
言い換えれば、希望する仕事に就きたければ、 卒業直前直後の実力や個性をアピールできることが重要、とも考えられます。
皆さんは学部3年生までの、多人数で同じ講義や演習を受ける日々の中で、 他の人にないセールスポイントを持つことができるでしょうか? 上記のようなスキルを十分に身につけたと言えますでしょうか?
これらのことを考えるだけでも、大学院進学者の就職時のメリットが明らかであることがわかるかと思います。